Report of the Subcommittee on the Epidemiology of, and Associated Risk Factors for, MGD

 

Debra A. Schaumberg, 1 Jason J. Nichols, 2 Eric B. Papas, 3 Louis Tong, 4 Miki Uchino, 5 and Kelly K. Nichols 2


ドライアイ分野の研究者はマイボーム腺分泌の研究に対して長年にわたる関心を抱いており 1-8 、遅くとも 20 世紀前半以降の医学文献にはマイボーム腺関連疾患(例:癌、後部眼瞼炎)の記録が残っている 9-13 。しかし、「マイボーム腺機能不全( MGD )」という用語でさえ 1980 年に Korb と Henriquez により初めて取り入れられた 14 。その後、 Bron ら 15 はマイボーム腺を侵すあらゆる疾患を指す包括的な用語として「マイボーム腺疾患」という用語を導入した(「定義と分類」を参照のこと)。

MGD の病因は涙液減少型ドライアイ(涙腺からの涙液分泌が不十分であるために起こる)の病因とは異なると考えられるが、この 2 つの病態は、違和感および視機能変動といった症状、涙液安定性の変化や眼表面上皮障害などの多くの共通する臨床所見がある。 MGD の重症度が一定以上のレベルである場合は、これが原因となってドライアイ疾患の 2 つ目の主要なサブタイプである蒸発亢進型ドライアイが発症する可能性がある 16 。これまで理解されてきた通り、これらのサブタイプは相互排他的ではない 16 。

疫学研究の評価法

MGD 疾患における疫学研究にはこれまで、定義に関する合意がなく、 MGD の特徴を明らかにすることを目的とした、臨床医の判断に基づく標準化された評価方法もないという問題点があった。このことに鑑みて、客観的及び主観的な評 価項目の両方を組み入れた評価方法の中で今後の MGD の研究に最も有用なものはどれかについて検討することは重要であろう。

我々は、本格的で客観的な アウトカム とは、臨床医と患者の感想に影響されないアウトカムであると考えている。これに対し、臨床医または患者が評価を行なう指標には主観的な要素が介入されている。例えば、臨床医が行なうグレード分類

の評価には主観的な側面があるということで検者内・検者間の可変因子が生じ、研究デザインおよび研究計画に影響がでる。このような可変因子 は自覚症状や標準的な視力測定などの患者の報告に基づく主観的な評価項目にも内在している。一般的に、臨床疾患の評価に最も有用な評価項目は、妥当性、信 頼性(可変因子の小ささ)、(患者群間の相違に対する)感度、(疾患状態の経時的変化に対する)反応性、使用の可能性、実用性の特徴を示すものであるとい う点で本委員会の意見は合意に達した。

臨床治療と臨床試験のいずれにおいても、 MGD の分類および評価項目の客観的・主観的指標に明確でない部分がある。この理由としては、 MGD の経時的変化ならびに MGD の症状またはその症状が生じるまでの実際の過程(例: MGD に伴う症状が MGD 過程において実際にいつ生じるか)に関するエビデンスが不足していることが挙げられる。症状が生じるのは、マイボーム腺が障害されたときなのか、腺分泌量 が変化したときなのか、あるいはこれらの障害や変化が一定のレベルに達した後のときだろうか。これら点は未だに不明である。症状はすべてマイボーム腺障害 や分泌量変化に起因するものではなく、生理的過程における二次的な変化に関連した他の眼表面組織の続発的な障害が原因によって生じる可能性がある。した がって、 MGD に関する患者報告や臨床医の判断に基づく評価のいずれにおいてもコンセンサスがなく、異なる評価法においても合意はなかった。

MGD において臨床医のさまざまな客観的・主観的な評価法を検討する際には、マイボーム腺やマイボーム腺分泌物の状態を評価する方法(一次評価)とマイボーム腺 障害や分泌の変化を生理学的に評価する方法(二次評価)を区別することが重要である。我々はこのような二次評価法を MGD の代理マーカーとして使用することを提案する。

客観的な評価法

現時点では、客観的な評価法は特種な機器を必要とし、小規模研究に適用できるものの、大規模な疫学研究には応用できない。普及しつつある新技術の多くは小 規模研究に使用されている。客観的な一次評価法としては、マイボーム腺や分泌物の生化学的分析(例:定量法、クロマトグラフィー、 mass スペクトロメトリー、スペクトロスコピー)などがある。これらの評価法は脂質成分・タンパク質成分について分泌物を直接的に評価するものである。 MGD の評価において客観的な二次評価法としては、 涙液蒸発量測定( 油層変化の指標)、涙液油層干渉測定法、浸透圧(蒸発の結果の指標)などがある

主観的な臨床評価法

MGD の主観的な臨床評価法としては、毛細血管拡張、眼瞼縁全体の充血(皮膚または粘膜の表面付近の血管拡張)、眼瞼縁の角化、マイボーム腺開口部のキャッピン グ、プラギングの評価、マイボーム腺分泌物の質および圧出性の評価、マイボグラフィーを用いた in vivo 評価法(萎縮または消失)などがある。マイボグラフィーはマイボーム腺の画像による観察法であり、眼瞼に近赤外線または赤外線をあたえ撮影する方法であ る。今までに、マイボグラフィーでは臨床医または読影者による主観的な評価が行なわれているが、本方法には、より客観的なコンピューター画像解析を添えつ けられる可能性がある 17-19 。臨床医の評価に基づく主観的な二次評価法としては、角結膜の生体染色(過度の蒸発およびそれに続発する乾燥が上皮障害の理由になる)、シルマー試験、綿 糸法(過度の蒸発およびそれに続発する涙液減少がありえる)、非侵襲的・侵襲的な涙液層破壊時間測定(涙液層安定性の指標)などの方法がある。

患者報告に基づく主観的な評価法

MGD では、眼表面の不快感を伴う以下の自覚症状や他覚所見を生じることがある:そう痒感、灼熱感、眼瞼の腫れ、乾燥感、違和感、流涙、睫毛上の痂皮(特に午前 中)、開瞼しにくさ(特に午前中)、特に眼瞼および眼球結膜の充血。これらの症状はドライアイ疾患および前部眼瞼炎においても報告されていることに注目す べきである 20-24 。入手可能なエビデンスから判断すると、これらの症状と涙液減少型ドライアイおよび蒸発亢進型ドライアイ患者の症状は重なり合う部分が大きいことから、 MGD に特異的な症状に対する調査を開発できるか否かについて我々は確信を持てない。 MGD 患者と他の眼表面疾患患者を区別する特異的な症状を特定するために、あるいはそうした評価法を開発するために臨床医のコンセンサスに基づいた協力が必要で ある。これは特に重要で、なぜなら、患者報告に基づく眼表面状態の評価は主にドライアイ疾患のもとで行われてきており、 MGD に特異的なバリデーションツールは存在しないためである。これら指標の妥当性はドライアイ疾患の殆どのサブタイプについて確認されており、 MGD に特異的なものではなかった 20-24 。 MGD およびドライアイ疾患に関する知見の蓄積に伴い、特異的な所見または患者の自覚症状と MGD の客観的指標、眼表面障害、涙液動態の指標との関連を示すエビデンスが明らかになれば、そうした評価法が足がかりとなる可能性がある。

現時点では、自覚症状に基づいた方法で MGD を評価することは理想的ではない。その理由として MGD に特異的な評価法は存在しないことや、研究者が現在までにドライアイ疾患や眼瞼炎に関連した自覚症状を評価対象としてあつかってきたことなどが挙げられ る。例えば、眼瞼の腫れや午前中の「眼瞼のべたつき」などの症状は、いくつかの研究 20-24 において MGD の評価に用いられているが、これらの症状は前部眼瞼炎と後部眼瞼炎の両方に共通した可能性もある(「マイボーム腺機能不全の定義と分類」を参照のこと)。 米国の成人( 18 歳以上) 5,019 例を対象に最近実施された電話調査では、回答者の 15% が従来から前部眼瞼炎との関連が確認されている症状(起床時の睫毛上の痂皮または脱落物、起床時の開瞼困難、起床時の眼または眼瞼の充血)のうち最低 1 項目が最近 12 ヵ月間の半分以上の期間に認められたと述べ、回答者の 1% は同じ期間に 3 項目すべての症状が認められたと述べた 25 。しかし、この調査を実施した研究者は、眼科医が参加者を検査していないことから、報告された症状を診断に外挿することはできないと述べている。重症 MGD が著明な前部眼瞼炎や涙液減少型ドライアイを伴うことも

伴わないこともある。そのため、 MGD の定義において特定の症状を必要条件とすることで、臨床的に関連のある疾患の有病率が過小評価される可能性がある。

MGD を特定することの困難さは、同じ電話調査において、眼瞼炎と診断された回答者の 40% がドライアイ疾患も有していたことが明らかになったという事実によって裏付けられている。自覚症状に対する反応は 2 群間でほぼ同じであったが、「起床時の開瞼困難」、「起床時の眼または眼瞼の充血」、「睫毛菲薄化」の各症状は眼瞼炎群でより頻度が高かったと報告されて いる 25 。

眼表面疾患を有する患者の臨床像は複雑であることが多い。臨床的に著明な MGD を有する患者には、涙液層脂質成分の異常および蒸発亢進型ドライアイに起因する症状が生じることがある。自覚症状は眼瞼炎症を伴うこともあれば、眼表面障 害(例:眼瞼から涙液層への炎症メディエーターの放出に続発するもの)から生じることもある。これらの症状およびそれに伴い発生する涙液機能障害は MGD 患者にとっての大きな懸案事項であり、その評価を行なうことの重要性は明らかである。しかし、これらの症状は涙液減少型ドライアイや他の疾患の症状と区別 できないという事実が診断を困難なものにしている。

症状は頻度と重症度の両方によって変動しうるという点も考慮しなければならないが、これまで多くの研究は頻度に重点を置いたものであった。 患者の報告に基づく自覚症状には、定量化することが重要な、気候、湿度、活動レベル(例:コンピューターの使用)などの主観的な要因があるかもしれない。 妥当な MGD 評価法を用いるために MGD の主観的な特徴を理解することおよび定量化することが必要である、これは MGD が個人の生活に及ぼす影響の理解および定量化が必要であることと同じくらい大切である。そのような評価法を今後開発する際には、科学的に証明された妥当性 のある手法を用いる必要がある。

我々が知る限りでは、前部眼瞼炎患者または涙液減少型ドライアイ患者と MGD 患者との間で眼表面および/または眼瞼の症状を鑑別できるか否かを明らかにしようとした試みは行なわれていない。また、これらの疾患が併発する程度やそれ ぞれが別個の疾患であるか否かについても十分に実証されていない。

相関的評価法

本評価法は MGD 状態を臨床的に評価し、客観的なデータおよび臨床評価に MGD における自覚症状の評価を加えた評価方法である。我々はこの領域を前進させる見込みが最も高いものとしてこのような評価法を支持している。臨床的な評価を 全体的な評価に組み入れることは、症状のみに基づいて MGD を評価しようと試みた場合に遭遇する問題を軽減できる可能性がある。さらに、症状を考慮に入れることは著明な MGD を有する症例を特定することに役立つ可能性がある。これまでの研究では、 Beijing Eye Study がドライアイ症状を有する症例の MGD の臨床所見として眼瞼毛細血管拡張の有病率を報告していることから、この種の評価法に最も近いものになっていると考えられる 26 。 Beijing Eye Study で報告された有病率は 69% であり、 MGD の定義において症状を考慮に入れなかった他の研究の有病率と比べて比較的高かった。 MGD に特異的な一連の症状を特定することができれば、この種の評価法を用いた今後の研究は最大の成功を収める可能性が高いものと思われる。

MGD の重症度は標準化された評価法によりグレード分類が可能である。そのような尺度は MGD の自覚症状と臨床所見の相関を把握することに役に立つと思われる。 MGD の自

自然経過に関する研究や治療研究はどの重症度グレードが MGD の進行をもっとも反映するかを示すことができる研究法である。治療研究では治療により MGD のさまざまな臨床所見がどのような影響を受けるか、またさまざまな自覚症状や臨床所見により患者の日常生活はどのような影響を受けているかについて重要な 情報が得られる。

MGD の疫学的定義は臨床医が治療のために用いる重症度と必ずしも一致しないという事実は注目に値する。例えば、 MGD の発症過程に症状が出現することがあれば、一部の症例では全く出現せず、症状が出現する前に治療を介入した方が効果が高くなることがある。 MGD に特異的な一連の自覚症状を特定しようと試みる価値はあるものの、特定不可能である実態を判明する結果となるかもしれない。最後に、 MGD の臨床所見と自覚症状との間には、ドライアイの場合ほど高い相関が認められないことがある 26 。これらの問題点は疫学研究全体に共通することであり、特に MGD を対象とした研究の努力を妨げる障壁とはならないはずである。さまざまな状況における定義の選択に注意を払う必要があり、大規模研究に適用する場合には、 特定の定義の感度や特異性などの要因だけでなく、費用および実行可能性ならびに試験参加者に対する負担も考慮する必要がある。今後行なわれる MGD 研究を比較できるためには、 MGD の定義および診断基準を詳細に記載することが重要である。

MGD の有病率

集団研究

現在まで MGD の有病率を推定したある地域の住民を対象とした研究の多くは、ドライアイ研究のために開発された自覚症状を利用していたが MGD に特異的な自覚症状を利用していなかったのは現実である。しかし、これまでのいくつかの研究において、眼瞼毛細血管拡張、マイボーム腺開口部のキャッピン グ、マイボーム腺消失、マイボーム腺分泌物の圧出性、涙液層破壊時間などのような臨床所見と自覚症状の相関についても評価が行なわれている。これらの研究 の解析のために、選択された臨床的相関が単独でまたは患者の自覚症状と併合して評価し、 MGD の指標として利用された。

公表された研究 20,27-31 において MGD の有病率は 3.5% から 70% 近くまでと大きな幅がある( Table 1 )。これらの公表論文を概観することで明らかになる顕著な特徴として、アジア人を対象とした以下の報告では MGD の有病率が高いように思われる: Bangkok S tudy 27 ( 46.2% )、 Shihpai Eye Study 28 ( 60.8% )、 Japanese study 29 ( 61.9% )、 Beijing Eye Study 30 ( 69.3% )である。これら数字は白人が大部分を占める集団を対象とした Salisbury Eye Evaluation 研究 20 の有病率( 3.5% )や Melbourne Visual Impairment Project 31 の有病率( 19.9% )と比較してきわめて対照的なものである。これらのさまざまな研究において MGD の定義が異なることから、研究間の直接の比較を行なう際には注意が必要である。

MGD に該当する症状について検討すると、 Shihpai Eye Study では 1 つ以上の自覚症状をしばしばまたは常に有していた被験者は 33.7% ( 1361 例中 459 例)であったのに対し、毛細血管拡張または開口部のプラギングの臨床所見により定義される MGD を有していた被験者は 61.7% ( 459 例中 283 例)であった 28 。この研究において使用された自覚症状調査票は、眼乾燥感、異物感、灼熱感、べたつき感、流涙、充血、痂皮形成、開瞼困難のそれぞれの頻度を調査する 8 個の質問から構成されていた。この研究では、被験者サンプルから報告された自覚症状の相対頻度に関する報告は行なわれず、症状の重症度の評価も行なわれな かった。 Lekhanont ら 27 は Salisbury Eye Evaluation のために

「バンコク study 」はすべて「 Bangkok Study 」でお願いします。

開発された自覚症状調査票の修正版を使用し、類似の研究( Bangkok Study )成果について報告した。この研究では、「顕著な症状」( 6 つの「ドライアイ」症状の 1 項目以上をしばしばまたは常に有する)を有していた 187 例( 34% )のうち 63% において、毛細血管拡張、睫毛に付着した鱗屑( collarettes )( MGD ではなく前部眼瞼炎の所見)、マイボーム腺のプラギングといった臨床所見が認められ、これらより MGD が定義された 27 。これに対し、 Jie ら 30 は Beijing Eye Study では開口部のプラギングおよび眼瞼毛細血管拡張といった MGD の 2 項目を指標とし、これらと自覚症状の間には関連がないことを示した。これら研究およびその他の研究の要約を Table 1 に示す。

MGD の定義に用いられた臨床所見においては、研究間でかなりの相違があった。 Beijing Eye Study では眼瞼縁の毛細血管拡張が MGD の基準として用いられ、 Shihpai Eye Study では毛細血管拡張またはマイボーム腺のプラギングが MGD であるとみなされた。一方、 Melbourne Visual Impairment Project では涙液層破壊時間( TBUT: tear film breakup time )が MGD の副次的ないし代替的測定値であることより、 MGD の指標としての特異性は低いと報告された 28,30,31 。 MGD やその重症度をどのように定義するかについてコンセンサスがなく、同様に MGD の自然経過に関する情報が不足していることを考えると、これらの異なる定義が MGD の有病率にどのような影響を及ぼすかを予測することは困難である。もう一つの問題として、 MGD の自覚症状および臨床所見の評価に関する普遍的な基準がないことが挙げられる。例えば、眼瞼毛細血管拡張またはマイボーム腺のプラギングの分類に関する標 準的な一連の基準は存在しない。基準が存在しないため、評価に内在する主観性により研究間比較に困難が生じる。最後に、 MGD の他覚所見または自覚症状の多くはコンタクトレンズ装用 30,32-36 や前部眼瞼炎 37-40 のような MGD 以外の要因に影響されることがあり、アレルギー性眼表面疾患にも影響される可能性もある。

研究間の有病率を比較する際に考慮に入れるべきもう一つの要因として、さまざまな研究の対象症例の年齢分布により生じうる影響が挙げられ る。ドライアイ疾患の場合と同様に、 MGD の有病率が加齢に伴い上昇するのであれば、被験者の平均年齢が低い研究と比べて、高齢集団を対象とした研究では推定有病率が高くなると予測される。本稿で 要約を示した研究のうち、 Uchino ら 29 は 60 歳以上の日本人を研究対象者として組み入れたのに対し、 Bangkok Study では 40 歳以上の症例を対象としていた 29 。 MGD の有病率が加齢に伴い高くなると予想されたとおり MGD の有病率は Japanese study の方が Bangkok Study より高かった 27 。これまでのところ、 MGD の年齢別有病率について公表された報告はない。

この他にも MGD の疫学研究方法について多彩な食い違いが存在する。例を挙げれば Bangkok Study では集団から選択した志願者 550 例に対し、年に 1 回の眼のスクリーニング検査が施行された 27 。この方法は地域住民をベースにした他の多くの研究で用いられている無作為抽出とは大きく異なるものである。したがって、重症度が高い MGD を有する被験者は自由意思でスクリーニングに参加しやすい可能性があることから、そうした被験者の数は実際より多くなっているかもしれないという問題点が ある。同様に、 Uchino らによる Japanese study も、目標集団の中から登録できた被験者はきわめて少数であったという欠点があることから、同様のバイアスがかかっている可能性がある 29 。この研究では、 12,000 通の手紙を退職者に発送したところ、プロトコールに同意して登録された被験者は 113 例に過ぎなかった。参加率がこのように低いことから、結果が実際の集団における有病率を表している可能性は低い。

臨床研究

MGD 分野においてより少数の被験者を対象としたクリニックベースの研究( Table 2 )も実施されている。これまでに実施されている地域住民をベースにした研究は依然として比較的少ないことから、 MGD の有病率ならびに特定の臨床所見および症状の分布についてこれらの研究から得られる情報量は限られており、そうした研究が真の有病率を推定する正確さにつ いても疑問がある。例えば、コンタクトレンズ非装用者の英国人における MGD の有病率は 20% 32 、シェーグレン症候群および非シェーグレン症候群患者を対象とした日本の 2 つの研究における有病率が約 60% 32,44 であると報告されており、幅が広いことがわかる。これらの研究は特別な患者群を対象としていることから、研究間の比較が困難であることは明らかである。

我々の結論としては、一般集団における MGD の有病率を推定することを目的としたこの種のクリニックベースの評価法の価値は、きわめて限定的なものである。しかし、今後はクリニックベースの評価法が MGD の危険因子に関する研究により適したものとなる可能性がある。適切な対照集団が設定された研究を実施することができた場合、そうした研究では大規模な疫学 研究における評価法と比べてより詳細な臨床評価を行なえ、より高い特異度で MGD を診断することが可能になると考えている。



TABLE 1. Population-Based Studies Providing Estimates of the Prevalence of MGD



TABLE 2. Frequency of MGD in Selected Clinical Populations



TABLE 3. Population-Based Studies that Have Evaluated the Relation between Ocular Surface Symptoms and Clinical Signs of MGD

では大規模な疫学研究における評価法と比べてより詳細な臨床評価を行なえ、より高い特異度で MGD を診断することが可能になると考えている。

MGD の臨床的危険因子

MGD の危険因子の疫学研究は依然として初期段階にあり、新しい研究領域である。しかし、ここ数十年、いくつかの臨床研究および症例集積が増えた結果、 MGD に併存する要因および MGD の病態発生に関与している可能性のあるその他の要因が示唆されている。さらに、マイボーム腺分泌が眼表面において重要な役割を果たしていることを考える と、ドライアイ疾患への関与が示唆されているものと同じ要因が MGD にも関与している可能性が高いことを考慮に入れる価値がある。以下のセクションでは、 MGD 患者において頻度が高いいくつかの疾患または要因の要約を示す。これらの疾患や因子の多くと MGD との関連は単純な相関関係である可能性もあるが、それ以外については、 MGD の危険因子を構成するものであるとの仮説を立てることが合理的だと考えられる。

我々は危険因子を 3 つのカテゴリー(眼・全身・治療)に大別することにより考察を行なうこととした。コンタクトレンズ装用および MGD に関連した入手可能なエビデンスについて個別に要約を示すが、これらのエビデンスに関して少数の研究が実施されている。我々は、世界ドライアイワーク ショップによる「ドライアイ疾患の疫学」の 2007 年報告 46 の中で行なわれたように、エビデンスの強さに基づいて危険因子を分類することが有用な手段であると考えているが、特定の要因と MGD との間に存在しうる関連について現在までに調べた研究は概してきわめて少数である。ドライアイの症状と MGD との関連を定量化する(関連がある場合)ことを試みた集団研究を Table 3 に示す。その結果として、現在入手可能なエビデンスは、仮説が立てられている関連の強さや可能性をそうした評価法を用いて確実に分類するには不十分なもの である。

眼科学的な危険因子

膜の滑らかな屈折面が維持されることが眼表面機能において不可欠である。眼表面構成には、角膜、結膜、涙腺・副涙腺・マイボーム腺、腺 上皮、それらの結合組織、モル腺・ツァイス腺、睫毛、涙液、瞬目および鼻涙管に関与している眼瞼といった要素が含まれる 47 。眼表面のすべての構成要素



TABLE 4. Ophthalmic Factors Hypothesized to Correlate with MGD

には上皮の連続性、神経支配、内分泌系・血管系・免疫系が機能的に関連している。理論的には、眼 表面のいかなる要素であっても慢性的に障害されることにより臨床的に重要な後遺症が生じうる。マイボーム腺が果たしている中心的な役割を考慮すると、この 組織における問題(すなわち、 MGD )の発生は眼表面の他の場所で作用している要因の影響を受ける可能性があると考えられる。実際、そうした要因は、ドライアイ疾患、眼瞼炎、 MGD などの慢性疾患の定義および分類に遭遇する困難さの基礎となっている可能性があり、この疾患群に共通する重なり合いの説明に役立つと思われる。 MGD に関連していると考えられている要因の一覧を Table 4 に示す。その中で、エビデンスレベルがより高い危険因子を特定した研究の一部について以下に述べる。

ドライアイ疾患は 2 つの主なサブタイプ(涙液減少型および蒸発亢進型)に分類される 16 。この分類によると、典型的な蒸発亢進型ドライアイサブタイプの基礎にあると考えられる最も一般的な病因は MGD である。最近では、患者は涙液減少型ドライアイと蒸発亢進型ドライアイの両方の要素を有している(または長期にわたりそれらの要素が生じる)可能性が高い ことが認識されるようになっている。例えば、シェーグレン症候群にみられる涙液分泌障害を特徴とするドライアイの症例集積検討では、 MGD も診断されることが多い 43 。シェーグレン症候群に伴う MGD は、シェーグレン症候群の二次的障害であるかもしれない。しかし、 MGD の原因が不明な涙液減少型ドライアイ症例においてさえ、眼表面に生じた長期変化の結果として MGD が発症することがある。この点に関し、重度の涙液減少型ドライアイ患者では涙液油層が障害され、涙液減少型ドライアイの増悪に伴い涙液油層の伸展が漸減す ることが研究で示されている。油層のこのような障害および蒸発亢進型ドライアイが特に MGD に起因するものであるのか、あるいは全く正常なマイボーム腺に発生するのかについては未だに解明されていない。 Bron ら 59 は最近、そうした概念に関する優れたレビューを発表した。

眼瞼炎とは、さまざまな病因により眼瞼全体に炎症性変化を及ぼす疾患を意味する用語である。眼瞼炎は眼科臨床診療において一般的なもの の一つであり、 MGD は後部眼瞼炎の原因の一つと考えられていることから、眼瞼炎と MGD は重なり合う部分が大きい。眼瞼炎を分類する試みはこれまで困難であり、少なくとも部分的には、病態発生の基礎にあると考えられているメカニズムの複雑さ と理解不足、症状の多様性、自然経過に関する情報不足が困難さの原因となっている。慢性前部眼瞼炎患者を対象とした臨床研究および基礎研究では、特定の一 般細菌(例: Staphylococcus epidermidis 、 Staphylococcus aureus ) の検出頻度が高く、コロニー形成も高度になることが示唆されている 40,60 。後部眼瞼炎は眼瞼縁後部の炎症性疾患( MGD を含む)を指す用語である。ある種の後部眼瞼炎は、最初はマイボーム腺の脂質産生過剰に関連していることがある脂漏が病因の一つであるように思われる。眼 瞼炎の単純なサブタイプは原則的に発現されるものではなく例外的に発現されるものである可能性が高い。慢性眼瞼炎の多様な臨床所見および自覚症状を有する 患者 57 例を対象とした研究では、 42 例( 74% )がマイボーム腺の圧迫およびマイボグラフィーにより示されたマイボーム腺消失のエビデンスがあったのに対し、何らかのマイボーム腺の脱落を有していた正 常患者は 4 例( 20% )に過ぎなかった 37 。

GD に関与し、念頭に入れる価値があるもう一つの眼科学的要因として、眼瞼のニキビダニ( Demodex )寄生が挙げられる(「マイボーム腺の生体構造、生理、病態生理」を参照のこと)。最近の小規模研究では、ニキビダニ寄生患者 6 例中 5 例において MGD が確認された 51 。しかし、その後に実施された別の研究では、相関が認められなかった 50 。さらに、顔面皮膚のニキビダニ寄生は、炎症性眼表面障害を引き起こすことの多い慢性皮膚疾患である酒さの発症への関与が示唆されている。酒さについて以 下に述べる 61 。

加齢性・全身性危険因子

加齢性または全身性要因はマイボーム腺の構造および機能に影響を及ぼすことがある。加齢が眼表面に及ぼす影響に関し、 Den ら 62 は被験者 177 例 354 眼を対象に眼瞼縁の生体構造、マイボーム腺、眼表面上皮、涙液の機能の評価を行なった横断研究について報告した。それによると、眼瞼縁またはマイボーム腺 の顕著な異常が認められた患者は、 50 歳以下では少数に過ぎなかったのに対し、 50 歳超では異常の頻度が激増した。 Hykin と Bron 63 は 5 歳から 87 歳までの被験者 80 例を対象とした横断研究において、眼瞼縁の血管分布、角化、毛細血管拡張、マイボーム腺分泌物の混濁といった所見が加齢に伴い増加したことを報告してい る。 Sullivan ら 64 の研究でも、 高速液体クロマトグラフィー または質量分析法を用いることにより、高齢者におけるマイボーム腺分泌物の極性・中性脂質プロファイルは若年者のものと比べて有意に変化していることが示 された。そうした知見はドライアイ疾患の発症率および有病率が加齢に伴い上昇することを示した報告と一致するものであるように思われる 46 。そのような明確な変化の臨床的重要性は明らかにされておらず、この変化は加齢が直接の原因となって生じるのか、性ステロイドホルモン分泌減少などの加齢 性の生物学的作用に続発するのか、あるいはその他のメカニズムで続発するのかについても明らかになってない。

アンドロゲンなどの性ステロイドホルモンは、全身の皮脂腺の発達、分化、脂質産生を調節することが知られており、マイボーム腺にも類似 の作用を及ぼすことを示すエビデンスが存在する 65 。したがって、アンドロゲン・マイボーム腺間の相互作用は MGD の病態発生における病因的因子を構成する可能性がある。この見解に一致するものとして、 Sullivan ら 65 の報告によると、抗アンドロゲン療法を受けているアンドロゲン欠乏症患者は、 MGD 、涙液層の不安定性、ドライアイの自覚症状を経験している。完全型アンドロゲン不応症患者を対象にマイボーム腺分泌物の質量分析を実施した別の研究では、 中性・極性脂質分画中の多数の分子種の出現が顕著に変化していることが確認された。これらの生化学的変化は涙液油層の不安定性、 MGD またドライアイ所見に関与していた。 Mathers ら 66 は閉経前および閉経後の女性 110 例を対象に、いくつかの性ステロイドホルモンの濃度を測定するとともに、涙液機能検査を実施した。この研究では、テストステロン濃度と涙液機能の間に、閉 経後の女性では相関が認められたが、閉経前の女性では相関が認められなかった。マイボーム腺機能不全の指標は報告されなかったものの、この知見はさまざま なホルモンのバランスの重要性を示している可能性がある。

シェーグレン症候群( SS: Sjögren's syndrome )は唾液腺および涙腺を含む外分泌腺に影響する自己免疫性障害であり、涙液減少型ドライアイを引き起こす。医師によって診断されたシェーグレン症候群の年 間発症率は 100,000 人当たり 3.9 人と推定されており、女性の発症率( 100,000 人当たり 6.9 人)は男性の発症率( 100,000 人当たり 0.5 人)より有意に高い 67 。 Shimazaki ら 43 はマイボーム腺の量的評価を実施し、重症マイボーム腺閉塞の頻度についても、 SS を有するドライアイ患者( 38.9% )の方が SS を有しない(非 SS )ドライアイ患者( 11.1% )より高いと報告した。 SS ドライアイ患者( n = 19 )と非 SS ドライアイ患者( n = 27 )を比較したこの臨床研究は

SS においてマイボーム腺がしばしば侵されることを示す最初の研究であった。 Goto ら 68 の報告によると、涙液蒸発量は SS 患者群の方が非 SS 患者群より高かった。涙液油層の所見をマイボーム腺からの圧出性とともに評価した涙液蒸発は、両者とも MGD に関連しているが、 SS 患者の方がより強く関連していることが示唆されていた。 Pflugfelder ら 69 は SS 患者における眼表面上皮の角化について報告するとともに、角化が SS に伴う MGD に関与している可能性があるとの仮説を報告した。 SS 患者における MGD のメカニズムを解明するとともに、 MGD は SS において一次的に発症するものなのか、涙液減少および眼表面障害に伴い二次的に発症するかを解明するために、さらなる研究を実施する必要性がある。

SS 以外の全身疾患が MGD を及ぼすこともある( Table 5 )。その中では例として酒さが挙げられる。米国では 1,300 万人も酒さに罹患していると推定されているが、そのうち眼病変を伴う患者の割合は 8% から 50% までの幅がある 87,88 。酒さ患者の MGD に関するいくつかの臨床報告がある 83,84 。 Alvarenga と Mannis 85 は酒さ関連の文献について最も優れた総説を報告し、眼酒さ患者の最大 90% において眼瞼の変化( MGD を含む)が認められ、 50% において前部眼瞼炎が認められると報告している。しかし、一般集団を対象とした研究で得られたデータ(要約を Table 1 に示す)もマイボーム腺異常の有病率が同様に高いことを示していることから、これらの研究者のそうした推定



TABLE 5. Systemic Factors Hypothesized to Correlate with MGD

が確定的なものではないということを適切に指摘している。ニキビダニ・酒さ・ MGD の関連について、さらなる研究の実施が必要である。

Sotozono ら 90 はスティーブンス・ジョンソン症候群( SJS: Stevens-Johnson Syndrome )患者を対象に慢性的な眼症状の範囲および重症度の評価とグレード分類を行なったところ、 138 眼中 111 眼( 80.4% )においてマイボーム腺機能不全を認めた。 Ogawa ら 78 は同種または自己幹細胞移植を受けた患者 53 名を対象とした前向き研究において、慢性移植片対宿主病( GVHD: graft versus host disease )に続発するドライアイを有する患者は同時に重症 MGD を合併することが高いと報告した。

外胚葉形成不全症候群は外胚葉由来器官(歯、毛髪、爪、汗腺など)の 2 つ以上の器官欠如または機能不全により特定されるかなりまれな遺伝的疾患である。 Kaercher 77 の報告によると、患者 22 例中 21 例( 95.5% )においてマイボーム腺の変化が認められ、徹照法による観察では、マイボーム腺の部分的な消失、腺房の拡張、マイボーム腺の完全な欠損などが認められた。 Foulks と Bron 92 が 2003 年に発表した MGD の分類「定義と分類に関する報告」によると、先天性マイボーム腺疾患は MGD とは別の疾患であると考えられている。外胚葉形成不全に関与している遺伝子は特に皮脂腺の発達を調節していることから、外胚葉形成不全症候群におけるマイ ボーム腺の変化はさまざまな程度のマイボーム腺形成不全ではなく MGD であるのか否かについて確認することが重要である。

薬理学的な危険因子

薬剤がマイボーム腺の構造および機能に及ぼす影響を調べることを目的とした研究は、我々の知る限りで は、 13- シス - レチノイン酸( Accutane 、 Hoffman LaRoche 社、ニュージャージー州ナトリー、 2009 年に市場から回収)を用いた痊瘡の治療評価の研究を除いて実施されていない。臨床的には、 13- シス - レチノイン酸の投与により、マイボーム腺分泌異常、マイボーム腺萎縮、涙液層破壊時間の短縮、涙液浸透圧の上昇、ドライアイの自覚症状の発症することが明 らかにされている 93-95 。実際、レチノイン酸誘導体は MGD および蒸発亢進型ドライアイを促進させることがある。しかし、これらの研究は被験者数が少なく、臨床的な研究であることから、 13- シス - レチノイン酸が MGD の危険因子であるかどうかについてさらに研究を行う必要性がある。

薬剤をドライアイのリスク因子として評価したいくつかの研究があり、ドライアイと MGD の重なり合いを考慮すると、これら研究から得られた情報は妥当なものであると考えられる( MGD と相関している薬剤については Table 6 を参照)。閉経後ホルモン療法( PMH: postmenopausal hormone therapy )はドライアイの有病率の上昇に関連している。 25,000 例を超える女性を対象とした大規模コホート研究では、エストロゲンを単独使用した女性はドライアイの発症リスクが約 70% 高く、エストロゲンとプロゲステロンまたはプロゲスチンを併用した女性はリスクが約 30% 高いことが示された 107 。この説明としては、 PMH がマイボーム腺に影響を及ぼし、 MGD および蒸発亢進型ドライアイの発症をもたらしたということが考えられる。その他の研究でも、 PMH が眼表面に悪影響を及ぼすという知見が一致している 28,96 。 Erdem ら 107 は閉経後の女性 40 例(ドライアイ患者 20 例、非ドライアイ患者 20 例)を対象とした前向き研究を実施し、 PMH 開始後のドライアイ発症および進行について評価した。 3 ヵ月間の PMH 施行後、ベースライン時にドライアイを有していたすべての患者が依然としてドライアイに罹患しており、新たに 11 例( 61.1% )がドライアイを発症した

したことがわかった( P = 0.003 )。非盲検・非無作為化の研究デザインであったことから、研究成果が確定的なものとしてみなすことはできないが、本研究データは PMH によりドライアイのリスクが上昇するという仮説を支持している。また 3,500 人を対象とした Blue Mountains Eye Study においても、この知見を支持するさらなるエビデンスが得られており、 PMH 施行中の患者はドライアイの有病率が統計学的に有意に高い( 60% 高い)ことが示された 96 。

他の薬剤もドライアイ(蒸発亢進型ドライアイを含む)のリスク因子になりうる。例えば、 Physicians' Health Studies に参加した男性から得られたデータを最近解析したところ、良性前立腺肥大症の治療薬を使用していた男性はドライアイのリスクが有意に高かった( OR : 1.35 、 95%CI : 1.01 ~ 1.80 )。一方、スタチンおよび降圧薬はドライアイとの関連が認められず、抗うつ薬によりドライアイのリスクが上昇する可能性があるとされた 70 。薬剤使用に関する重要な情報が得られた Physicians' Health Studies の参加者 6,034 名の中で、抗うつ薬を使用した男性のドライアイの有病率は 2 倍近く高かった 70 。 Beaver Dam Eye Study (年齢範囲: 43 ~ 86 歳、被験者 5,924 名)の結果を解析したところ、 10 年間の追跡期間中の抗うつ薬の使用はドライアイ発症の危険因子であることが確認された( OR : 1.54 、 95%CI : 1.05 ~ 2.27 ) 109 。同様に、 Blue Mountains Eye Study でも、抗うつ薬を使用した患者においてドライアイの有病率の有意な上昇が認められた 96 。

眼乾燥と関連があると思われるもう一つの薬剤類として抗ヒスタミン薬が挙げられる。 Beaver Dam Eye Study の前向き解析 97 において、また季節性アレルギー性結膜炎の成人患者 18 例にロラタジン 10 mg を 1 日 1 回投与した短期のオープン試験において、抗ヒスタミン薬の全身投与はドライアイのリスクを上昇させることが確認されている。しかし、後者の研究では TBUT の変化が認められなかったことは注意すべきである 110 。



TABLE 6. Medications Hypothesized to Correlate with MGD

ω-3 脂肪酸( FAs: fatty acids )の食事からの摂取量および ω-3 と ω-6 脂肪酸の摂取量比が、体内の炎症状態に影響を及ぼすことが研究により明らかにされている 111 。 Miljanovic ら 103 の報告によると、 ω-3 脂肪酸の食事からの摂取量が多いほどドライアイのリスクは低かった。一方、 39,876 例の女性を対象とした大規模横断研究 Women's Health Study では、 ω-3 と ω-6 脂肪酸比が高いほどドライアイのリスクは低かった。 ω-3 と ω-6 脂肪酸の比に関する小規模無作為化試験および動物実験データも、必須脂肪酸がドライアイの眼表面に有益な作用を及ぼすことを示唆している 99-101,105,106 。最近では、 Macsai 102 が眼瞼炎および閉塞性 MGD を有する患者 38 例を対象とした無作為化プラセボ比較対照二重盲検試験について発表した。 12 ヵ月間の摂取後、 ω-3 脂肪酸群ではプラセボ群と比べて TBUT 、眼表面疾患指数( OSDI: Ocular Surface Disease Index )スコア、マイボーム腺分泌物スコアの改善が認められた。 ω-3 脂肪酸群ではマイボーム腺分泌物の内容の変化が認められた( P = 0.04 、ベースラインとの比較)。クロマトグラフィーによる測定で、マイボーム腺分泌物の飽和脂肪酸濃度は低下していた 102 。( ω-3 脂肪酸に関する進行中の試験の詳細については「臨床試験」のセクションを参照のこと。)

環境因子

地理的条件、温度、湿度、視作業などの環境因子は、 MGD に関与している可能性がある。例えば、前述のように、アジア人では MGD の頻度が高く、これは地理的要因(つまり温度、湿度、空気の質)の違いに関連している可能性がある。同様に、コンピューター作業者は、眼精疲労、灼熱感、 違和感、充血、霧視、ドライアイを訴えることが多い。 Video display terminal ( VDT )およびコンピューター画面を長時間観賞することに起因する訴えは、瞬目回数の減少と関連していることが多く、コンピューター視覚症候群と呼ばれることが 多い 112 。 Fenga ら 113 は VDT 作業者 70 例を対象とした臨床研究では、 52 例( 74.3% )が MGD を有していると報告した。眼不快感重症度と VDT 作業時間の間にも、全被験者( r = 0.36 、 P = 0.002 、 95%CI : 0.13 ~ 0.54 )と MGD を有する被験者群( r = 0.37 、 P = 0.009 、 95%CI : 0.10 ~ 0.58 )の両方において有意な相関が認められた。このような要因が MGD の発症そのものに関与している可能性があるのか、それとも既に発症している MGD の症状を増悪させることに過ぎないのかについては依然として不明である。

MGD とコンタクトレンズ装用

以前よりコンタクトレンズ装用に伴って MGD の発症リスクが上昇するという臨床的印象がある。それにもかかわらず、この問題について直接検討した研究は比較的少ないという事実は驚くべきである。コン タクトレンズ装用および MGD に関する文献は 3 つの領域に分類され、それぞれ以下のセクションで検討する( Table 7 )。



TABLE 7. Summary and Meta-analysis of Studies Reporting Prevalence of MGD in CL and Non-CL Wearers


MGD の危険因子:コンタクトレンズ装用

Korb と Henriquez 14 および Henriquez と Korb 114 は MGD に伴う組織変化を既に報告している。これらの研究では、導管の内層から落屑した上皮細胞の蓄積により導管の閉塞ならびにマイボーム腺の脂質分泌の停滞がど のように生じるかを例証した一連の顕微鏡写真が示された。これらの角化物の集積により導管が拡張し、排出管の正常な分泌機能は消失する。これは「マイボー ム腺の生体構造、生理、病態生理に関する報告」の中で提唱されている、導管の閉塞、萎縮、分泌のメカニズムに一致するものである。

Korb と Henriquez 14 は自覚症状を有するコンタクトレンズ装用者 38 例および症状を有しないコンタクトレンズ装用者 40 例について報告した。有症状群では、指で軽度圧迫したときに分泌物が圧出されることを基準とする何らかの MGD が 90.1% の眼において認められたが、強制的圧迫時には 79.7% に低下した。無症状群における割合はそれぞれ 42.5% 、 24.2% であった。群間差は統計学的に有意であると報告されており、 Korb と Henriquez は MGD はコンタクトレンズ不耐性 に関連していると結論付けた。しかし、この研究では、両眼間の既知の相関により、また統計的検討の相違により、見かけ上有意な結果が示されている可能性が 高いと思われる。

Ong と Larke 32 の報告によると、コンタクトレンズ装用者では 6 ヵ月間装用後に MGD を発症した者は、 30% であったのに対し、コンタクトレンズ非装用者では 20% に過ぎなかった。この差は統計学的に有意であったが、レンズの種類(ハード、酸素透過性ハード、ソフト)も性別も有意差の要因ではなかった。後述するが、 他の大部分の研究ではこの知見が再現されなかった。

最も大規模な研究は Hom ら 35 が実施したものであり、特に MGD の頻度について、コンタクトレンズ装用者とコンタクトレンズ非装用者を比較した。本研究の MGD の診断基準は、眼瞼縁を指で強く圧迫して分泌物を圧出しようと 1 ~ 2 回試みたときに、マイボーム腺からの分泌物が混濁していた、あるいは分泌物が認められなかったものと定められた。 MGD を有する被験者の割合は、コンタクトレンズ装用群( 41% )の方がコンタクトレンズ非装用群( 38% )よりわずかに高かったものの、統計学的に有意な差はなく、臨床的に応用できるものではなかった。これよりはるかに少数の患者群を対象とした Marren 33 の研究でも、同様に有意差は認められなかったが、 MGD の発症頻度はコンタクトレンズ装用群( 60% )とコンタクトレンズ非装用群( 57% )の両方で高かった。 Marren は下眼瞼マイボーム腺開口部の下方を指で軽度圧迫したときにマイボーム腺開口部が閉塞している状態を MGD と定義した。 Ong 45 の報告によると、 MGD を有していた被験者の割合は、コンタクトレンズ装用者では 43% であったのに対し、コンタクトレンズ非装用者では 35% であった。この研究でも有意差は認められなかった。Molinari 115 の報告によると、コンタクトレンズ装用者における MGD の割合が明らかに高く、若年被験者(大部分はコンタクトレンズを装用している男性)の 100% が MGD に罹患していた。残念ながら、報告された研究集団の詳細は不完全なものであることから、実際に罹患した被験者の数は不明である。さらに、この被験者群にお ける MGD の有病率はわずか 5% と報告されており、これまでに言及した他の研究の有病率より低い。したがって、 Molinari の結果は慎重に解釈する必要がある。

我々はより完全な形で特徴が明らかにされている研究データを用いてサブ解析を実施した。コンタクトレンズ装用者・

非装用者の総数、各群において MGD を呈している被験者の数が報告されている研究のみを副次的解析の対象とした。結果の要約を Table 7 に示したが、 MGD の全体的な推定頻度はコンタクトレンズ装用者では 37.7% ± 5.4% 、非装用者では 32.1% ± 4.3% となっている(誤差は 95%CI )。この差は統計学的に有意差がなく、コンタクトレンズ装用により MGD のリスクが上昇しない可能性があることを示唆している。しかし、前述のように、これらの研究の大部分は被験者数、研究デザイン、解析に制約があることか ら、この点に関していかなる確定的見解も示すことができない。

Arita ら 116 の最近の研究では、コンタクトレンズ装用がマイボーム腺の形態に影響を及ぼすエビデンスが得られている。 Arita らは翻転した眼瞼のマイボーム腺を描出するためにマイボグラフィーを使用し、マイボスコア( 0 ~ 3 )でマイボーム腺消失を分類した。本分類ではマイボスコアが高いほどマイボーム腺消失の程度が大きいとされている。コンタクトレンズ装用者はレンズの種類 (ハード、ソフト)にかかわらずマイボスコア( 1.72 ± 0.24 、平均± 95%CI )がコンタクトレンズ非装用者( 0.96 ± 0.23 )に比較して有意に高かった。コンタクトレンズ装用期間とマイボスコアとの間には低い相関が認められた。またコンタクトレンズ装用者と非装用者の差は下眼 瞼より上眼瞼の方が大きいという知見に基づいて、 Arita らはコンタクトレンズに起因する眼瞼とマイボーム腺炎症が、形態学的変化に関与していると報告した。

Arita ら 36 の知見と Table 1 に示した研究の知見を調整するためにはさらなる作業を行なう必要性があると思われる。さまざまな研究の間に存在する、 MGD またはマイボーム腺消失の定義の相違がそれぞれの研究を直接比較することの一つの妨げとなっている。

コンタクトレンズ装用者における MGD の自覚症状

これまでのところ、コンタクトレンズ装用における自覚症状と MGD の実態を検討した報告は少ない。 Korb と Henriquez 14 および Henriquez と Korb 107 は、マイボーム腺分泌減少に伴う一過性の 眼乾燥 、他の自覚症状、角膜のフルオレセイン染色、コンタクトレンズ不耐性 を特徴とする症候群を報告した。被験者 71 眼のうち 36% に下眼瞼マイボーム腺を軽度圧迫した時に分泌が認められておらず、無症状性コンタクトレンズ装用者の対照群 80 眼のうち、同様の所見が認められたのは 2.5% に過ぎなかった。無症状性コンタクトレンズ装用者はコンタクトレンズ不耐性 を有する被験者と比べてマイボーム腺からの圧出物が正常である可能性が指摘された。

Paugh ら 117 は MGD を有するコンタクトレンズ装用者 21 例を対象に眼瞼清拭およびマッサージを行い、 TBUT および自覚症状の改善のエビデンスが得られたと報告している。 Paugh らは本研究において繰り返し眼瞼を圧迫したときにマイボーム腺からの分泌が認められない、あるいは混濁した分泌物が認められる状態を MGD と定義した。片眼に対して治療を 2 週間実施したところ、治療後と治療前の TBUT を比べて TBUT が有意に延長し( 4 秒)、不快感スコアの約 1.7 点、乾燥感スコアの約 1.1 点の低下を認めた。被験者は両眼の症状の違いを区別できなかったことから、主観的評価は両眼を対象に実施した。対照眼の平均値には変化が認められなかっ た。この論文では統計的検定は報告されていないが、引用されている標準偏差から判断して、これらの差は統計学的有意差がある水準に近い可能性が高い。治療 の実施により症状が改善したことから、コンタクトレンズ装用に伴う不快感および乾燥症状は MGD に関連している可能性があることが示唆

された。しかし、この研究では、対象症例においてコンタクトレンズ装用が MGD の原因であることを示唆するエビデンスはないと思われる。

Nichols と Sinnott 118 は、コンタクトレンズ装用に伴うドライアイ( CLDE: CL-related dry eye )の危険因子を探求する目的でコンタクトレンズ装用者 360 例を対象に大規模研究を実施したが、若干対照的な見解が得られた。この研究では、マイボーム腺の消失と CLDE 症状との間に有意な関連も確認されなかった。また自覚症状を有するコンタクトレンズ装用者の油層厚の減少に伴いコンタクトレンズ前涙液層菲薄化時間の短縮 および涙液浸透圧の上昇が示され、自覚症状の発症に関してはマイボーム腺消失以外のメカニズムも考えられることが示唆された。この知見と Paugh ら 117 の知見および Korb と Henriquez 14,107 の知見は著しく対照的なものであり、使用された診断基準の相違がその原因の一部となっている可能性がある。 Nichols と Sinnott はマイボーム腺消失の定量化のためにマイボグラフィーを使用しその方法は Arita ら 116 が使用した評価法に類似していた( Arita らは症状について報告していない)。これに対し、他の 2 つの研究( Paugh らおよび Korb と Henriquez らの研究)では、マイボグラフィーを使用せず圧出された分泌物の特徴に基づいて MGD の診断が下された。これらの 2 つの評価方法がどのように関連しているかについては不明である。これら研究の詳細な内容より一定量までのマイボーム腺消失が生じても自覚症状を伴わないこ ともありえると思われる。マイボーム腺消失とマイボーム腺分泌動態の関連は今後とも有望な研究領域となるであろう。

MGD とコンタクトレンズ装用による乳頭結膜炎

コンタクトレンズ装用による乳頭結膜炎( CLPC: CL-related papillary conjunctivitis )または巨大乳頭結膜炎( GPC: giant papillary conjunctivitis )と MGD の間の関連についての研究は少なく、明確な結論はだされていない( Table 4 )。コンタクトレンズ装用者 42 例を対象とした Mathers と Billborough 54 の研究によると、 GPC の臨床所見を有する 27 例はそれ以外の症例と比べてマイボーム腺消失率が有意に高かった。 Martin ら 55 の研究では、 GPC を有する 42 例全例においてマイボーム腺の痕跡が確認された。一方、 Molinari と Stanek 34 の研究では、 105 例中 23 例が MGD を有していたものの、 GPC の合併が認められた症例はいなかった。

これらの知見をまとめると、 MGD と CLPC/GPC の関連は偶然ではない可能性があると思われる。むしろ、 CLPC/GPC の臨床症状をもたらす原因となっているコンタクトレンズ装用の複数の要因は、実質的な関連が全くない状態で、同時にマイボーム腺にも影響を及ぼしている可 能性があると考えられる。

MGD の疫学と今後の方向性

MGD の頻度についていくつかの研究があるものの、これらの研究は発症率の推定値ではなく、単に頻度または有病率の推定値を示しただけであるという問題点が残っ ている。さらに、これらの研究は一般的に、標準化されていない MGD の定義を採用していることから、頻度の推定値を直接比較することが困難となっている。今後の集団研究は、有病率と発症率の両方を含めた MGD の頻度をさらに明確にするために、標準化された分類ならびに診断基準を用いて実施する必要がある。また MGD の危険因子を評価した過去の研究が存在しない、もしくは被験者数が少ない、横断デザインのみのものしか見られないという問題点もある。現在までの研究の中 で、 MGD の要因と

眼表面状態の経時的関連については、これまで適切な判断がなされていない。我々は現時点において、過去の研究は MGD の真の危険因子を示しているのではなく、 MGD の併発因子または相関因子に関する何らかのエビデンスを示していると考えている。その上で繰り返すが、 MGD と関連のある眼・全身・環境の特定の要因についてある程度の一貫性があるように思われる。年齢、性別、人種、民族などの要因により生じる可能性がある MGD の有病率における人口統計学的な差についてさらに明確化する必要がある。コンタクトレンズ装用は MGD と関連している可能性があることを示すエビデンスが存在するが、これについてもさらに明確化する必要がある。例えば、コンタクトレンズ装用者の約 50% にドライアイ症状がしばしば発症するという事実はよく知られている 119 が、そのうち MGD に起因する割合は不明である 116 。コンタクトレンズ装用がマイボーム腺の消失率、腺分泌、涙液蒸発、涙液油層機能に及ぼす影響について、さらなる研究を実施する必要がある。

MGD の評価において自覚症状の他に、臨床医の判断に基づく評価法がいくつか存在する。これらの評価法(検査法)はいずれも主観性という問題点があり(したがっ て、ばらつきも伴う)、疾患が進行するにつれて、ドライアイと MGD に対する感度が低下する問題点もある。さらに、これらの評価法はどのような形で疾患の特徴を反映しているかも不明である。例えば、マイボグラフィーは(マ イボーム腺萎縮を明らかにするための検査)マイボーム腺の撮像のために使用されるが、マイボーム腺分泌物や患者の自覚症状との関連は不明である。しかし、 マイボーム腺萎縮が疾患過程において重要な役割を果たしていないと主張することは難しい。これからはマイボグラフィーより確認したマイボーム腺状態と MGD における臨床所見および自覚症状との関連に重点を置くことが望ましいと思われる。

また、自覚症状は MGD の主な要素であることはよく知られているが、 MGD に特異的な症状の発症頻度および重症度に関するデータが不足している。 MGD にすごく特異的で適切な評価指標は未だに確立されていない。個人の生活の質( Quality of Life )が MGD にどのように関与しているかもまだ不明である。患者の報告に基づく評価法( MGD に特異的な問診表など)の開発に重点を置くことが望ましい。

MGD の発症率、 MGD 発症に特異的なバイオマーカー、 MGD の臨床所見(例:マイボーム腺のプラギング、圧出性、分泌物の質)、と MGD のそれぞれの評価法との間にどのような関連があるかについては、完全には理解されていない。同様な問題点は MGD におけるマイボーム腺の脂質分泌の生化学的変化についても存在している。本領域の研究者は、診断に役立つ可能性がある、腺組織や分泌の経時的変化や治療に よる MGD の変化を追跡できる可能性があるバイオマーカーについての理解を深めることにさらに重点を置くことが望ましい。

最後に、 MGD の自然経過および危険因子を明らかにする研究を実施することがきわめて重要である。この点について、回答可能な多くの疑問がある。例えば、疾患進行の経時 的過程は明確ではない。前述のように、マイボーム腺の萎縮(消失)と自覚症状の発症との関連は明確ではない。例えば、マイボーム腺のある程度の萎縮は正常 であり、それにより自覚症状も眼表面障害も生じないということがありうる。さらに、 MGD の自覚症状の発生源は不明であり(例:自覚症状はマイボーム腺に由来するものなのか、眼表面に由来するものか)、自覚症状を引き起こす因子も特定されてい ない。マイボーム腺消失が存在し、自覚症状を発症した場合であっても、マイボーム腺が正常な状態に回復する可能性もある(例えば、マイボーム腺消失がコン タクトレンズ装用に起因するものであり、患者が

コンタクトレンズ装用を中止した場合)が、我々の知る限りでは、この点について検討した研究は実施されていない。さらに、 MGD 発症後の合併症の実態も定量的に証明されていない。これには、 MGD による視覚的影響や眼表面感染の罹患などの相関因子が含まれる。 MGD とドライアイ疾患の関連や相互相関でさえ、十分には理解されていない MGD はドライアイ疾患の危険因子または原因であるか、ドライアイ疾患が MGD の危険因子または原因であるかについても不明な点が多い。 MGD の一般的な合併症が発症する経時的過程はどのようなものであるかも不明である。 Lemp と Nichols 120 が MGD またはドライアイと診断された症例を対象とした研究では 40% の症例に MGD とドライアイの両方が診断されたことを指摘している。さらに、患者報告に基づく自覚症状は、数少ない例外はあるものの、 MGD 患者とドライアイ患者において同様に類似していた。

要約

MGD には有病率が高いという問題点があり、 Quality of Life を大きく損なうおそれがある有害性を持つ点が広く認められていると思われる。それにもかかわらず、 MGD の有病率、人口分布、地理的分布、危険因子、眼表面状態および Quality of Life に対する基本的な情報でさえ、ようやく明らかになり始めていることが事実である。同様のことが 10 年以上前にドライアイ疾患でも指摘され、それ以後、ドライアイ研究の取り組みが急速な発展を遂げている。今度は MGD 研究が同じように始められるものと我々は確信している。そうした取り組みを経ることで、この疾患の理解が深まり、予防と治療の手段の開発が始まるのであ る。

References

1. Tiffany JM. The meibomian lipids of the rabbit, I: overall composition. Exp Eye Res. 1979;29:195–202.

2. McFadden WH, Bradford DC, Eglinton G, Hajlbrahim SK, Nicolaides N. Application of combined liquid chromatography/mass spectrometry (LC/MS): analysis of petroporphyrins and meibomian gland waxes. J Chromatogr Sci. 1979;17:518–522.

3. Tiffany JM. Individual variations in human meibomian lipid composition. Exp Eye Res. 1978;27:289–300.

4. Baron C, Blough HA. Composition of the neutral lipids of bovine meilbomian secretions. J Lipid Res. 1976;17:373–376.

5. Andrews JS. The meibomian secretion. Int Ophthalmol Clin. 1973;13:23–28.

6. Brown SI, Dervichian DG. The oils of the meibomian glands: physical and surface characteristics. Arch Ophthalmol. 1969;82:537–540.

7. Parakkal PF, Matoltsy AG. The fine structure of the lipid droplets in the meibomian gland of the mouse. J Ultrastruct Res. 1964; 10:417–421.

8. Linton RG, Curnow DH, Riley WJ. The meibomian glands: an investigation into the secretion and some aspects of physiology. Br J Ophthalmol. 1961;45:718–723.

9. Knapp H. Hypertrophy and degeneration of the meibomian glands, I: subsequent history of the case of adenoma of the meibomian glands, reported at the meeting of this society in 1901. Trans Am Ophthalmol Soc. 1903;10:57–63.

10. Randall BA. Sarcoma of the eyelid, simulating a meibomian cyst. Trans Am Ophthalmol Soc. 1887;4:516 512–520.

11. Florey ME, McFarlan AM, Mann I. Report of forty-eight cases of marginal blepharitis treated with penicillin. Br J Ophthalmol. 1945;29:333–338.

12. Somerset EJ. The significance of errors of refraction in chronic blepharitis of children. Br J Ophthalmol. 1939;23:205–212.

13. Abu-Saif N. The x-ray treatment of blepharitis. Br J Ophthalmol. 1934;18:589–592.

14. Korb DR, Henriquez AS. Meibomian gland dysfunction and contact lens intolerance. J Am Optom Assoc. 1980;51:243–251.

15. Bron AJ, Benjamin L, Snibson GR. Meibomian gland disease: classification and grading of lid changes. Eye. 1991;5:395–411.

16. The definition and classification of dry eye disease: report of the definition and classification subcommittee of the International Dry Eye WorkShop. (2007). Ocul Surf. 2007;5:75–92.

17. Mathers WD, Daley T, Verdick R. Video imaging of the meibomian gland. Arch Ophthalmol. 1994;112:448–449.

18. Hom MM. In-office meibography. Rev Optom. 2002;139:22–23.

19. Nichols JJ, Berntsen DA, Mitchell GL, Nichols KK. An assessment of grading scales for meibography images. Cornea. 2005;24:382–388.

20. Schein OD, Munoz B, Tielsch JM, Bandeen-Roche K, West S. Prevalence of dry eye among the elderly. Am J Ophthalmol. 1997;124:723–728.

21. Oden NL, Lilienfeld DE, Lemp MA, Nelson JD, Ederer F. Sensitivity and specificity of a screening questionnaire for dry eye. Adv Exp Med Biol. 1998;438:807–820.

22. Schiffman RM, Christianson MD, Jacobsen G, Hirsch JD, Reis BL. Reliability and validity of the Ocular Surface Disease Index. Arch Ophthalmol. 2000;118:615–621.

23. Schaumberg DA, Gulati A, Mathers WD, et al. Development and validation of a short global dry eye symptom index. Ocul Surf. 2007;5:50–57.

24. Gulati A, Sullivan R, Buring JE, Sullivan DA, Dana R, Schaumberg DA. Validation and repeatability of a short questionnaire for dry eye syndrome. Am J Ophthalmol. 2006;142:125–131.

25. Lemp MA, Nichols KK. Blepharitis in the United States 2009: a survey-based perspective on prevalence and treatment. Ocul Surf. 2009;7:S1–S14.

26. Nichols KK, Nichols JJ, Mitchell GL. The lack of association between signs and symptoms in patients with dry eye disease. Cornea. 2004;23:762–770.

27. Lekhanont K, Rojanaporn D, Chuck RS, Vongthongsri A. Prevalence of dry eye in Bangkok, Thailand. Cornea. 2006;25:1162–1167.

28. Lin PY, Tsai SY, Cheng CY, Liu JH, Chou P, Hsu WM. Prevalence of dry eye among an elderly Chinese population in Taiwan: The Shihpai Eye Study. Ophthalmology. 2003;110:1096–1101.

29. Uchino M, Dogru M, Yagi Y, et al. The features of dry eye disease in a Japanese elderly population. Optom Vis Sci. 2006;83:797–802.

30. Jie Y, Xu L, Wu YY, Jonas JB. Prevalence of dry eye among adult Chinese in the Beijing Eye Study. Eye ( Lond ) . 2009;23:688–693.

31. McCarty CA, Bansal AK, Livingston PM, Stanislavsky YL, Taylor HR. The epidemiology of dry eye in Melbourne , Australia . Ophthalmology. 1998;105:1114–1119.

32. Ong BL, Larke JR. Meibomian gland dysfunction: some clinical, biochemical and physical observations. Ophthalmic Physiol Opt. 1990;10:144–148.

33. Marren SE. Contact lens wear, use of eye cosmetics, and meibomian gland dysfunction. Optom Vis Sci. 1994;71:60–62.

34. Molinari JF, Stanek S. Meibomian gland status and prevalence of giant papillary conjunctivitis in contact lens wearers. Optometry. 2000;71:459–461.

35. Hom MM, Martinson JR, Knapp LL, Paugh JR. Prevalence of meibomian gland dysfunction. Optom Vis Sci. 1990;67:710–712.

36. Arita R, Itoh K, Inoue K, Kuchiba A, Yamaguchi T, Amano S. Contact lens wear is associated with decrease of meibomian glands. Ophthalmology. 2009;116:379–384.

37. Mathers WD, Shields WJ, Sachdev MS, Petroll WM, Jester JV. Meibomian gland dysfunction in chronic blepharitis. Cornea. 1991;10:277–285.

38. Jackson WB. Blepharitis: current strategies for diagnosis and management. Can J Ophthalmol. 2008;43:170–179.

39. McCulley JP, Dougherty JM, Deneau DG. Classification of chronic blepharitis. Ophthalmology. 1982;89:1173–1180.

40. Auw-Haedrich C, Reinhard T. Chronic blepharitis: pathogenesis, clinical features, and therapy (in German). Ophthalmologe. 2007; 104:817–826; quiz 827–818.

41. Horwath-Winter J, Berghold A, Schmut O, et al. Evaluation of the clinical course of dry eye syndrome. Arch Ophthalmol. 2003;121:1364–1368.

42. Zhang M, Chen JQ, Liu ZG, et al. Clinical characteristics of patients with dry eye syndrome (in Chinese). Zhonghua Yan Ke Za Zhi. 2003;39:5–9.

43. Shimazaki J, Goto E, Ono M, Shimmura S, Tsubota K. Meibomian gland dysfunction in patients with Sjogren syndrome. Ophthalmology. 1998;105:1485–1488.

Shimazaki J, Sakata M, Tsubota K. Ocular surface changes and discomfort in patients with meibomian gland dysfunction. Arch Ophthalmol. 1995;113:1266–1270.

45. Ong BL. Relation between contact lens wear and Meibomian gland d ysfunction. Optom Vis Sci. 1996;73:208–210.

46. Epidemiology Subcommittee of the International Dry Eye WorkShop. The epidemiology of dry eye disease: report of the Epidemiology Subcommittee of the International Dry Eye WorkShop. (2007). Ocul Surf. 2007;5:93–107.

47. Gipson IK. The ocular surface: the challenge to enable and protect vision: the Friedenwald lecture. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2007;48:4390–4398.

48. Jastaneiah S, Al-Rajhi AA. Association of aniridia and dry eyes. Ophthalmology. 2005;112:1535–1540.

49. McCulley JP, Shine WE. Eyelid disorders: the meibomian gland, blepharitis, and contact lenses. Eye Contact Lens. 2003;29:S93–S95; discussion S115–S118, S192–S194.

50. Czepita D, Kuzna-Grygiel W, Czepita M, Grobelny A. Demodex folliculorum and Demodex brevis as a cause of chronic marginal blepharitis. Ann Acad Med Stetin. 2007;53:63–67; discussion 67.

51. Kheirkhah A, Casas V, Li W, Raju VK, Tseng SC. Corneal manifestations of ocular demodex infestation. Am J Ophthalmol. 2007;143:743–749.

52. Kojima T, Dogru M, Matsumoto Y, Goto E, Tsubota K. Tear film and ocular surface abnormalities after eyelid tattooing. Ophthalmic Plast Reconstr Surg. 2005;21:69–71.

53. Gonnering RS, Sonneland PR. Meibomian gland dysfunction in floppy eyelid syndrome. Ophthalmic Plast Reconstr Surg. 1987; 3:99–103.

54. Mathers WD, Billborough M. Meibomian gland function and giant papillary conjunctivitis. Am J Ophthalmol. 1992;114:188–192.

55. Martin NF, Rubinfeld RS, Malley JD, Manzitti V. Giant papillary conjunctivitis and meibomian gland dysfunction blepharitis. CLAO J. 1992;18:165–169.

56. Baden HP, Imber M. Ichthyosis with an unusual constellation of ectodermal dysplasias. Clin Genet. 1989;35:455–461.

57. Farjo AA, Halperin GI, Syed N, Sutphin JE, Wagoner MD. Salzmann's nodular corneal degeneration clinical characteristics and surgical outcomes. Cornea. 2006;25:11–15.

58. Bron AJ, Tiffany JM. The contribution of meibomian disease to dry eye. Ocul Surf. 2004;2:149–164.

59. Bron AJ, Yokoi N, Gafney E, Tiffany JM. Predicted phenotypes of dry eye: proposed consequences of its natural history. Ocul Surf. 2009;7:78–92.

60. McCulley JP. Blepharoconjunctivitis. Int Ophthalmol Clin. 1984; 24:65–77.

61. Basta-Juzbasic A, Subic JS, Ljubojevic S. Demodex folliculorum in development of dermatitis rosaceiformis steroidica and rosacearelated diseases. Clin Dermatol. 2002;20:135–140.

62. Den S, Shimizu K, Ikeda T, Tsubota K, Shimmura S, Shimazaki J. Association between meibomian gland changes and aging, sex, or tear function. Cornea. 2006;25:651–655.

63. Hykin PG, Bron AJ. Age-related morphological changes in lid margin and meibomian gland anatomy. Cornea. 1992;11:334–342.

64. Sullivan BD, Evans JE, Dana MR, Sullivan DA. Influence of aging on the polar and neutral lipid profiles in human meibomian gland secretions. Arch Ophthalmol. 2006;124:1286–1292.

65. Sullivan DA, Sullivan BD, Evans JE, et al. Androgen deficiency, meibomian gland dysfunction, and evaporative dry eye. Ann N Y Acad Sci. 2002;966:211–222.

66. Mathers WD, Stovall D, Lane JA, Zimmerman MB, Johnson S. Menopause and tear function: the influence of prolactin and sex hormones on human tear production. Cornea. 1998;17:353–358.

67. Pillemer SR, Matteson EL, Jacobsson LT, et al. Incidence of physician-diagnosed primary Sjogren syndrome in residents of Olmsted County, Minnesota. Mayo Clin Proc. 2001;76:593–599.

68. Goto E, Matsumoto Y, Kamoi M, et al. Tear evaporation rates in Sjogren syndrome and non-Sjogren dry eye patients. Am J Ophthalmol. 2007;144:81–85.

69. Pflugfelder SC, Huang AJ, Feuer W, Chuchovski PT, Pereira IC, Tseng SC. Conjunctival cytologic features of primary Sjogren's syndrome. Ophthalmology. 1990;97:985–991.

70. Schaumberg DA, Dana R, Buring JE, Sullivan DA. Prevalence of dry eye disease among US men: estimates from the Physicians' Health Studies. Arch Ophthalmol. 2009;127:763–768.

71. Schaumberg DA, Sullivan DA, Buring JE, Dana MR. Prevalence of dry eye syndrome among US women. Am J Ophthalmol. 2003; 136:318–326.

72. Krenzer KL, Dana MR, Ullman MD, et al. Effect of androgen deficiency on the human meibomian gland and ocular surface. J Clin Endocrinol Metab. 2000;85:4874–4882.

73. Sullivan BD, Evans JE, Krenzer KL, Reza Dana M, Sullivan DA. Impact of antiandrogen treatment on the fatty acid profile of neutral lipids in human meibomian gland secretions. J Clin Endocrinol Metab. 2000;85:4866–4873.

74. Cermak JM, Krenzer KL, Sullivan RM, Dana MR, Sullivan DA. Is complete androgen insensitivity syndrome associated with alterations in the meibomian gland and ocular surface? Cornea. 2003; 22:516–521.

75. Sullivan BD, Evans JE, Cermak JM, Krenzer KL, Dana MR, Sullivan DA. Complete androgen insensitivity syndrome: effect on human meibomian gland secretions. Arch Ophthalmol. 2002;120:1689–1699.

76. Ena P, Pinna A, Carta F. Discoid lupus erythematosus of the eyelids associated with staphylococcal blepharitis and Meibomian gland dysfunction. Clin Exp Dermatol. 2006;31:77–79.

77. Kaercher T. Ocular symptoms and signs in patients with ectodermal dysplasia syndromes. Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 2004;242:495–500.

78. Ogawa Y, Okamoto S, Wakui M, et al. Dry eye after haematopoietic stem cell transplantation. Br J Ophthalmol. 1999;83:1125–1130.

79. Tamer C, Melek IM, Duman T, Oksuz H. Tear film tests in Parkinson's disease patients. Ophthalmology. 2005;112:1795.

80. Iovine A, Fimiani F, Vassallo P, Alessio M, Magli A. Ocular manifestations in a case of childhood cicatricial pemphigoid. Eur J Ophthalmol. 2008;18:636–638.

81. Yavas GF, Ozturk F, Kusbeci T, et al. Meibomian gland alterations in polycystic ovary syndrome. Curr Eye Res. 2008;33:133–138.

82. Horwath-Winter J, Flogel I, Ramschak-Schwarzer S, Hofer A, Kroisel PM. Psoriasis and hypogonadism in chronic blepharokeratoconjunctiviti: a case report (in German). Ophthalmologe. 2002;99:380–383.

83. Zengin N, Tol H, Balevi S, Gunduz K, Okudan S, Endogru H. Tear film and meibomian gland functions in psoriasis. Acta Ophthalmol Scand. 1996;74:358–360.

84. Akpek EK, Merchant A, Pinar V, Foster CS. Ocular rosacea: patient characteristics and follow-up. Ophthalmology. 1997;104: 1863–1867.

85. Alvarenga LS, Mannis MJ. Ocular rosacea. Ocul Surf. 2005;3:41–58.

86. Zengin N, Tol H, Gunduz K, Okudan S, Balevi S, Endogru H. Meibomian gland dysfunction and tear film abnormalities in rosacea. Cornea. 1995;14:144–146.

87. Zuber TJ. Rosacea. Prim Care. 2000;27:309–318.

88. Zuber TJ. Rosacea: beyond first blush. Hosp Pract ( Minneap ) . 1997;32:188–189.

89. Sullivan DA, Schaumberg DA, Schirra F, et al. Sex, sex steroids and dry eye syndromes. In: Zierhut M, Sullivan DA, eds. Immunology of the Lacrimal Gland . London: Tear Film and Ocular Surface; 2005:161–181.

90. Sotozono C, Ang LP, Koizumi N, et al. New grading system for the evaluation of chronic ocular manifestations in patients with Stevens-Johnson syndrome. Ophthalmology. 2007;114:1294–1302.

91. Di Pascuale MA, Espana EM, Liu DT, et al. Correlation of corneal complications with eyelid cicatricial pathologies in patients with Stevens-Johnson syndrome and toxic epidermal necrolysis syndrome. Ophthalmology. 2005;112:904–912.

92. Foulks GN, Bron AJ. Meibomian gland dysfunction: a clinical scheme for description, diagnosis, classification, and grading. Ocul Surf. 2003;1:107–126.

93. Mathers WD, Shields WJ, Sachdev MS, Petroll WM, Jester JV. Meibomian gland morphology and tear osmolarity: changes with Accutane therapy. Cornea. 1991;10:286–290.

94. Caffery BE, Josephson JE. Ocular side effects of isotretinoin therapy. J Am Optom Assoc. 1988;59:221–224.

95. Egger SF, Huber-Spitzy V, Bohler K, et al. Ocular side effects associated with 13-cis-retinoic acid therapy for acne vulgaris: clinical features, alterations of tearfilm and conjunctival flora. Acta Ophthalmol Scand. 1995;73:355–357.

Chia EM, Mitchell P, Rochtchina E, Lee AJ, Maroun R, Wang JJ. Prevalence and associations of dry eye syndrome in an older population: The Blue Mountains Eye Study. Clin Exp Ophthalmol. 2003;31:229–232.

97. Moss SE, Klein R, Klein BE. Prevalence of and risk factors for dry eye syndrome. Arch Ophthalmol. 2000;118:1264–1268.

98. Ousler GW, Gomes PJ, Welch D, Abelson MB. Methodologies for the study of ocular surface disease. Ocul Surf. 2005;5:143–154.

99. Barabino S, Rolando M, Camicione P, et al. Systemic linoleic and gamma-linolenic acid therapy in dry eye syndrome with an inflammatory component. Cornea. 2003;22:97–101.

100. Creuzot C, Passemard M, Viau S, et al. Improvement of dry eye symptoms with polyunsaturated fatty acids (in French). J Fr Ophtalmol. 2006;29:868–873.

101. Kokke KH, Morris JA, Lawrenson JG. Oral omega-6 essential fatty acid treatment in contact lens associated dry eye. Cont Lens Anterior Eye. 2008;31:141–146; quiz 170.

102. Macsai MS. The role of omega-3 dietary supplementation in blepharitis and meibomian gland dysfunction (an AOS thesis). Trans Am Ophthalmol Soc. 2008;106:336–356.

103. Miljanovic B, Trivedi KA, Dana MR, Gilbard JP, Buring JE, Schaumberg DA. Relation between dietary n-3 and n-6 fatty acids and clinically diagnosed dry eye syndrome in women. Am J Clin Nutr. 2005;82:887–893.

104. Pinna A, Piccinini P, Carta F. Effect of oral linoleic and gammalinolenic acid on meibomian gland dysfunction. Cornea. 2007; 26:260–264.

105. Rashid S, Jin Y, Ecoiffier T, Barabino S, Schaumberg DA, Dana MR. Topical omega-3 and omega-6 fatty acids for treatment of dry eye. Arch Ophthalmol. 2008;126:219–225.

106. Viau S, Maire MA, Pasquis B, et al. Efficacy of a 2-month dietary supplementation with polyunsaturated fatty acids in dry eye induced by scopolamine in a rat model. Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 2009;247:1039–1050.

107. Erdem U, Ozdegirmenci O, Sobaci E, Sobaci G, Goktolga U, Dagli S. Dry eye in post-menopausal women using hormone replacement therapy. Maturitas. 2007;56:257–262.

108. Schaumberg DA, Buring JE, Sullivan DA, Dana MR. Hormone replacement therapy and dry eye syndrome. JAMA. 2001;286: 2114–2119.

109. Moss SE, Klein R, Klein BE. Long-term incidence of dry eye in an older population. Optom Vis Sci. 2008;85:668–674.

110. Ousler GW 3rd, Workman DA, Torkildsen GL. An open-label, investigator-masked, crossover study of the ocular drying effects of two antihistamines, topical epinastine and systemic loratadine, in adult volunteers with seasonal allergic conjunctivitis. Clin Ther. 2007;29:611–616.

111. Simopoulos AP. Human requirement for N-3 polyunsaturated fatty acids. Poult Sci. 2000;79:961–970.

112. Yaginuma Y, Yamada H, Nagai H. Study of the relationship between lacrimation and blink in VDT work. Ergonomics. 1990;33: 799–809.

113. Fenga C, Aragona P, Cacciola A, et al. Meibomian gland dysfunction and ocular discomfort in video display terminal workers. Eye. 2008;22:91–95.

114. Henriquez AS, Korb DR. Meibomian glands and contact lens wear. Br J Ophthalmol. 1981;65:108–111.

115. Molinari JF. Meibomian gland status comparison between active duty personnel and US veterans. Mil Med. 2000;165:591–593.

116. Arita R, Itoh K, Inoue K, Kuchiba A, Yamaguchi T, Amano S. Contact lens wear is associated with decrease of meibomian glands. Ophthalmology. 2009;116:379–84.

117. Paugh JR, Knapp LL, Martinson JR, Hom MM. Meibomian therapy in problematic contact lens wear. Optom Vis Sci. 1990;67:803–806.

118. Nichols JJ, Sinnott LT. Tear film, contact lens, and patient-related factors associated with contact lens-related dry eye. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2006;47:1319–1328.

119. Nichols JJ, Ziegler C, Mitchell GL, Nichols KK. Self-reported dry eye disease across refractive modalities. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2005;46:1911–1914.

120. Lemp MA, Nichols KK. Blepharitis in the United States 2009: a survey-based perspective on prevalence and treatment. Ocul Surf. 2009;7:S1–S14.

From the 1 Division of Preventive Medicine, Brigham and Women's Hospital, Harvard Medical School, Boston, Massachusetts; the 2 College of Optometry, Ohio State University, Columbus, Ohio; the 3 Brien Holden Vision Institute, Sydney, New South Wales, Australia; the 4 Singapore National Eye Center, Singapore, Singapore; and the 5 Department of Ophthalmology, Keio University, Tokyo, Japan.

Supported by the Tear Film and Ocular Surface Society (TFOS; http://www.tearfilm./org); individual author support is listed in the Appendix of the Introduction.

Submitted for publication December 6, 2010; accepted March 23, 2011.

Disclosure: Each Workshop Participants's disclosure data can be found in the Appendix of the Introduction.

Corresponding author: Kelly K. Nichols, College of Optometry, 338 W. 10th Avenue, Ohio State University, Columbus, OH 43210-1280; knichols@optometry.osu.edu.